親知らずは抜歯すべき?

 

みなさんこんにちは🌷𓈒𓂂𓏸
パーク歯科クリニック歯科衛生士の熊坂です🧸‪🤎

患者様から、「親知らずにむし歯がある場合、早く抜歯すべきなのでしょうか」というご質問をいただくことがよくあります。
今回は、こうした疑問にお応えします。

親知らずは「知歯」「「第3大臼歯」ともいわれ、上下左右の一番奥の歯肉に18~20歳ぐらいから生えてくる奥歯のことです。
真ん中の歯から数えて8番目の奥歯なので、「8番(はちばん)」と呼ばれています。

親知らずというのは、「人生50年」といわれた時代、両親が子どもにこの歯が生えてくるのを知らずに亡くなることが多かったため、この名がついたといわれています。

親知らずは上下左右に存在し、通常、右上8番、左上8番、右下8番、左下8番の4本が生えてくる場合が多いです。
多いというのは、すべての人に親知らずが4本揃って生えてくるわけではなく、4本揃わない場合も少なくないからです。
実際、最近では親知らず4本がすべてないという若い方も珍しくありません。

その理由の1つは、現代人が昔に比べて軟らかいものを食べるようになり、顎がどんどん小さくなってきたことが挙げられます。
小さくなった顎に新しい奥歯が4本ともきれいにまっすぐ生えるのは難しく、4本揃わなかったり、斜めに生えたり、水平に生えたりすることが多くなりました。
また、親知らずが歯ぐきに水平に埋まった状態を、歯科用語で「水平埋伏知歯(すいへいまいじょうちし)」と呼んでいます。

こうした状態の親知らずには食べものが詰まりやすくなり、歯みがきも不十分になって、最終的にはむし歯や歯肉の腫れを引き起こしてしまいます。

ですが、親知らずだからといって、すぐに抜歯しなくてはいけないというわけではありませんが、将来むし歯や歯肉の腫れなどの症状を起こす可能性が高い場合は抜歯が妥当と判断されることがあります。
一般に「親知らず=抜歯」というイメージが一般的に定着しているのは、親知らずが歯や歯肉のトラブルを引き起こすことが多いからというわけです。

もう1つの問題は、親知らずがトラブルを起こしたときには抜歯をするときに技術的な困難をともなう場合が多いということです。
先述の水平埋伏知歯を抜歯する場合、歯肉を切開し、歯が埋まっている顎の骨を一部削除しつつ、歯そのものも分割して顎の骨からくり抜くような外科手術が必要になります。言葉にすると怖いですね😅
術後1週間程度はかなりの顔の腫れや辛い痛みが続く場合が多く、術後の不意な出血にも対応できる設備も必要です。

親知らずを抜歯したいとお考えの際は、先生にご相談の上、口腔外科を専門とする先生を紹介していくのか、当院で抜歯が可能なのか、治療方針やどの程度のリスクがあるかなどを十分に相談させていただければと思います。
なにかあればご連絡くださいね🌷