虫歯について

こんにちは!歯科衛生士の遠藤です♪( ´▽`)
「ハミガキしてるのにどうして虫歯になるの?」とか、「甘いものが好きだと虫歯になるの?」、「歯医者で定期的なメンテナンスもしたのに虫歯ができたのはなぜ?」なんて疑問を持ったことはありませんか?
今回は、虫歯についてお話しします。
まず虫歯とは・・・虫歯菌が糖を分解して出す酸によって歯が溶かされる病気です!
では虫歯にならないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか?
《カイスの輪》を使って考えてみましょう!
カイスの輪では、虫歯の原因となる3つの要素「宿主」、「細菌」、「糖」が輪で表されています。この3つの要素が重なる範囲が大きく、「時間」の経過が長いほど、虫歯になるリスクが高いことを示しています。
3つの要素はどれもゼロにはならないため、できる限りそれぞれの要素を小さくすることで虫歯のリスクを下げていきましょう!
ここからはそれぞれの要素について詳しくみていきます。
★宿主
・・・歯の質が強いか弱いか?歯並び、唾液の量や質などには個人差があり、同じケアをしていても虫歯になる人とならない人がいます。
では、歯を強くする方法は?
・フッ素塗布
・シーラント処置  など。
★細菌
・・・口腔内には300種類以上の細菌が存在し、プラーク(歯垢)1mg中には1億個以上の細菌が存在すると言われています。
細菌を減らすには?
→バイオフィルム状のプラークの除去。
(毎日のホームケア、定期的なメンテナンス)
★糖
・・・飲食のたびに虫歯菌は糖を分解して酸を出して歯を溶かします。
・虫歯の原因になる糖
→単糖類(ブドウ糖、果糖など)
    二糖類(ショ糖(砂糖)、麦芽糖、乳糖など)
・虫歯の原因にならない・なりにくい糖
→オリゴ糖(カップリングシュガーなど)
    多糖類(でんぷんなど)
    糖アルコール(キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)
★時間
・・・虫歯菌がいる口腔内に糖が入った瞬間、すぐに虫歯ができるわけではありません。
細菌が増殖したり、酸を産生したり、その酸が歯を溶かしたりする「時間」が長いほど、虫歯が出来やすくなります。
でも実は…歯ってやられっぱなしじゃないんです!
・脱灰(だっかい)
…飲食すると口腔内が酸性になり、酸によって歯からカルシウムイオンやリン酸イオンが溶け出すこと。
・再石灰化(さいせっかいか)
…唾液の力で口腔内が緩やかに中性に戻り、溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンを再び歯に戻し、修復する働き。
この2つの現象が口腔内でいつも繰り返されています。再石灰化の時間をしっかり作るためにも、飲食回数を減らす、ダラダラ食いをしないなどの食生活習慣の見直しが大切です。
虫歯は予防が可能な病気です!
カイスの3つの輪と時間、それぞれの要素を小さくするために、出来るところから取り組んでみましょう!