こんにちは。院長の相澤です。
今回の歯の豆知識は、歯科における『インプラント治療』について、説明させていただきます。
(わかりやすさを考え、説明を簡略化した部分がありますが、ご了承ください。)
インプラント治療と言いますと、名前を聞いたことの方も多いと思います。
私も治療の相談で、患者さんに説明することも多くなってきました。
ここ最近は芸能人の方で、インプラント治療を受けていることを公言している方も増えていますね。
どのような治療なのかを簡単に説明しますと、重度の虫歯や歯周病が原因で歯をどうしても抜かなければならなかった部分(歯を失ってしまった部分)に、チタン製の人工の歯根(根っこ)を埋めて、歯を入れるというものになります。
歯茎の中の顎の骨に埋めるのです。
埋める人工の歯根とは、チタン製になります。
このチタンという材料ですが、人体の骨(顎の骨)にスムーズにくっつくという特性があります。
この現象を『オッセオインテグレーション』と言います。
歯科の歴史の中で、他の金属製のインプラント体やガラス、結晶を使ったインプラント体ではあまりいい結果を残せていません。
アレルギー反応を起こしてしまい、うまくくっつかなかったりと。
一般的に、インプラントがしっかりくっついた場合、上顎・下顎での多少の違いはありますが、10年間での成功率が97%を越えると言われています。
どういうことか、具体的な例で例えますと・・・
100人の方がインプラント治療を受けて歯を使い始めてから、10年後
2人ないし3人の方のインプラントが残念ながら喪失してしまっているということです。
ただ、歯科治療という中での成功率、予後で考えると素晴らしい結果と言えると思います。
『インプラント治療』ですが、自分の臨床での経験はやっと10年を越ました。
12年目になるでしょうか。
歯科の治療の中で一般的になったのはここ20年ほどです。
ではなぜ、10年間の成功率が分かっているのか?
その数字の信頼性はどうなのか?
実は今の形、材質になってからのインプラント治療の歴史は長いのです。
ゆうに50年を越えています。
そして40年以上しっかりと機能した患者さんがいました。
残念ながらもう亡くなってしまっていますが、最後まで問題なく機能していたそうです。
最初は異端に思われたこの治療法でしたが、夢を持った歯科医師は多かったのです。
そして今現在では、患者さんに説明するのが当たり前とされるほど、一般的な治療になったのです。