プラークコントロールについて

こんにちは。院長の中川です。

今月は、息子の4才の誕生日でした。希望していたおもちゃを買いに行ったのですが、どこも売り切れ!半日がかりで探して、やっと買えました。よろこぶ顔がみたくて当日購入にしたのですが、事前に買っておけばとちょっと後悔しました。

今回は、プラークコントロールについてお話をしていきます。

プラークコントロールとは、みなさんが日々おこなっているハブラシによるブラッシングと、歯科医院に来ていただいておこなう歯石とりなどの歯周治療をいいます。

まず、プラークについて説明をしていきます。

プラークとは、歯の表面にみられる付着物のことで、以前から歯垢や歯苔とも呼ばれていました。しかし、その後の研究で、プラークは歯の汚れや垢というよりも、細菌がパックされたものであることがわかりました。つまり、プラークはむし歯や歯周病の原因となる細菌の塊なのです。

プラークは細菌の塊といいましたが、プラーク1mgあたりに10億個もの細菌が存在するといわれています。つまり、つまようじの先に見える程度のプラークをとると、そこに数百億個の細菌があることになります。

さて、プラークの話をするときに出てくる言葉に、バイオフィルムがあります。バイオフィルムは、ぬるぬるした基質(菌体多糖体と粘液層)と水のあるところに形成されます。身近な例としては、台所の排水溝にみられるぬめりがあります。

バイオフィルムは口の中でも形成されます。プラークと似ていますが、ちょっと違うのは、バイオフィルムは細菌どうしが情報を伝達し合いながら生きている、という点です。つまり、バイオフィルム内の細菌同士の情報に使われている細菌性ホルモンをクオルモンといいます。バイオフィルム内の細菌は菌体外多糖で保護されていますので、貪食細胞や抗体、抗菌薬などに抵抗性を示します。こういった意味からも、機械的に除去する事が非常に重要となってきます。また、歯科の領域では、デンタルプラークのほか、デンチャープラーク、舌苔、チェアユニットの配水管などにバイオフィルムが観察されます。

プラークとバイオフィルムにはちょっとした定義の違いがありますが、「デンタルプラークは口腔内に形成されるバイオフィルムともいわれています。ですから広い意味では、プラークもバイオフィルムも同じものといえます。

次回もプラークコントロールについてお話をしていきます。