ホワイトニングについて 2

こんにちは。院長の中川です。
今回もホワイトニングについてお話をしていきます。

よく、ホワイトニングは歯にわるいのでは?と、疑問に思われる方がいらっしゃいます。しかし、ホワイトニングで歯を白くするだけでなく、う蝕や歯周病も予防できるのです。

ホワイトニング剤の主要成分である過酸化水素水は、口腔内や唾液中に浮遊している歯周病菌や虫歯菌に対して殺菌効果を示します。さらに、歯を覆っているペリクルを一時的に消失させて歯の中へと入り込んでいくため、ホワイトニング後の歯はフッ化物を浸透しやすくなるのです。
ただし、この過酸化水素水は、バイオフィルム(水分と菌体外多糖の基質内に細菌がパックされた巣)は分解できないので、病原性の高いバイオフィルムが原因とされる歯周病やむし歯を治療することはできません。
定期的なメインテナンスでプロフェッショナルケアを受けて、バイオフィルムを壊しながら良好なセルフケアとホワイトニングで病原性の低い状態を維持することが、歯周病やむし歯の予防につながります。

次に、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの違いについてお話をします。

ホームホワイトニングは、自宅でマウストレーを装着して低濃度のホワイトニング剤でゆっくりと数日かけて歯を白くするよう方法です。
まず、前処置を受けていただき、歯形を採って患者さん専用のマウストレーを作製します。それを持ち帰って、自宅で好きな時間にお使いいただけるものです。トレーに薬剤を塗布し、歯にセットして、毎日2~6時間、2週間ほど続けます。歯の裏側にも薬剤が行きわたるため、効果はゆっくりでも、さまざまな変色歯に幅広く対応できます。

一方、オフィスホワイトニングは、歯科医院で高濃度のホワイトニング材をつかって短時間・短期間で歯を白くする方法です。
まず、前処置が終わったら、1~2回ほど歯科医院へお越しいただき、歯科医療者がホワイトニングを行います。まず歯肉に薬剤がついてしまわないようにジェルで保護したのち、歯の表面にホワイトニング剤を塗布します。その後、数十分の照射を繰り返し、作用を活性化させます。これを3回ほど繰り返します(ホワイトニングシステムにより、回数は異なります)。どちらも効果に個人差はありますが、ご希望の白さになったら終了です。

次回は、ホワイトニングに後戻りと、ホワイトニングによる知覚過敏についてお話をしていきます。