口腔機能と歯並び・かみ合わせとの関係 2

こんにちは、院長の中川です。

先日、息子の音楽発表会がありました。メロディオン担当でしたが、どうも音楽は苦手のようで毎日もって返ってきては、妻の個人レッスンを受けていました。その甲斐あってか、本番では凛々しい姿で立派に演奏をしていました!去年はカスタネットをたたくのに精一杯だったのに、その成長に感動してしまいました!

さて、今回は口腔機能の問題が将来に与える影響についてお話をさせていただきます。

お子さんに、「クチャクチャ食べる」「ガラガラうがい・ブクブクうがいが上手にできない」などのお口のクセはありせんか?これらのクセには口腔機能の問題が潜んでいます。

口腔機能は歯並びや咬み合わせに影響する顎の骨と密接な関係があるため、口腔機能の問題を放っておくと、それらに悪い影響を与えてしまう可能性があります。それは、保護者の方からよくお聞きする、以下のようなお子さんのお口に関するお悩みとして現れます。

・ 口呼吸のため、くちびるを閉じて鼻呼吸をしながら噛めない(クチャクチャ食べ)

くちびるを閉じて、鼻で呼吸しながら食べる事ができますか?よくお口をポカンと開けているお子さんも要注意です。

・ 前歯の間から舌が前にでて(歯間音)、舌足らずな発音になる

サ行やタ行の発音が苦手ではありませんか?

・ 帰宅後のガラガラうがいや、ブラッシング(歯磨き)の後のブクブクうがいがうまくできない

口に含んだ水をすぐに吐き出してしまっていませんか?

・ 錠剤が飲みにくい

錠剤のお薬がなかなか飲み込めずに、水ばかり飲んでいませんか?

お子さんのお口のクセを放っておくと、以下のような悪い影響が考えられます。お口だけでなく、体の健康にも影響します。

・ 風邪の予防がしにくい

・ アレルギー性疾患が生じやすい

・ 歯周病になりやすい

・ 口臭が強くなりやすい

・ 矯正治療の効果が得にくい

特に近年、口呼吸が口腔機能だけでなく全身の健康状態に与える影響が注目されています。口呼吸がどの程度から問題となりうるかの客観的なデータはまだ十分に得られてはいませんが、できるだけ鼻で息をするように心がけることは良いことだと考えられます。

では、このような口腔機能の問題を改善するにはどうしたら良いのでしょうか?治療法のひとつに、口腔筋機能療法(MFT)という方法があります。MFTとは、「食べる」「飲み込む」「発音する」「呼吸する」といった、お口と関係のある機能を改善する訓練のことです。次回は、このMFTについてくわしくお話をすすめます。