診断溶液のとしての唾液について

こんにちは。院長の中川です。

先日、ゆりあげの市場に行ってきました。そこで、レモンの苗を発見!レモンは関東より北の地域では管理が難しいと聞いていましたが、店主に伺ったところ、2~3年程度で実をつけるとのこと!!早速購入し、庭に植えることに。時間はかかりますが、楽しみです。

今回は、診断溶液としての唾液の役割についてお話をしてまいります。

まず、う蝕のリスク評価についてお話をします。現在、唾液の測定に基づいた多くのう蝕のリスク評価テストが開発されています。たとえば、唾液中のミュータンスレンサ球菌および乳酸桿菌、そして唾液の緩衝能を測定するテストなどです。高いレベルのミュータンスレンサ球菌は、う蝕リスクの増加と関係しております。高いレベルの乳酸桿菌は、頻繁に炭水化物を摂取する人に認められ、う蝕リスクの増加と関係しております。また、緩衝能は、細菌によって産出された酸によるプラークpHの低下を中和する宿主の能力の指標になります。

実際には、乳歯や永久歯列の過去の既往は、現在のう蝕感受性を最もよく表す指標になります。しかしながら、唾液テストはう蝕予防の介入や患者のう蝕感受性の側面に対しての将来的なモニタリングとして用いる場合、個々におけるう蝕感性の有効な指標となります。

全唾液の分泌速度は、唾液を採取するときに注意が必要ですが測定は容易です。唾液分泌速度の24時間周期のリズムがありますので、同じ時刻に計測する必要があります。

緩衝能につきましては、市販のキットで簡単にチェアサイドで計測することができます。

パラフィンワックスを用いた刺激唾液のサンプルは、噛むことで唾液中の細菌を吐き出し、細菌学的テストとして用いられます。ミュータンスレンサ球菌および乳酸桿菌はどちらも刺激時唾液サンプルで培養されます。

唾液は、非侵襲的採取ができ、また分析のために簡単に利用できるので、ホルモンや薬物、抗体、微生物とイオンの存在やレベルをモニターするのに用いることができます。

静脈穿刺に関しては、study logisticsのために繰り返し抽出する必要があり、穿刺による不快感を催し受け入れにくいという問題もあるので、その点唾液は大変有効に思います。

唾液分析の使用法としては、

  • 薬物学的に、いくつかの薬および新陳代謝の研究の治療薬のモニタリング
  • 薬の乱用のためのテスト
  • 内分泌の研究の評価および検査
  • 男性ではテストステロン
  • 女性ではプロゲステロン
  • 診断免疫学 ウイルス診断および監視
  • スクリーニングテスト

などがあげられます。