歯科治療時の全身的偶発症について

みなさん、こんにちは!
歯科衛生士の佐藤です☺️

お盆はみなさんゆっくり過ごせましたか?
私はお盆のとき実家に帰省し、久しぶりに家族と会ってゆっくりとした時間を過ごすことができました!
花火大会にも行けてとてもいい連休を過ごせました🎆

 

さて、今回は、『歯科治療時の全身的偶発症』についてお話ししたいと思います!

歯科治療時の全身的偶発症として、血管迷走神経反射、過換気症候群、薬物アレルギー、誤飲及び誤嚥などがあります。それらについて詳しく説明していきたいと思います🧑‍🎓

 

《血管迷走神経反射》
歯科治療中の全身的偶発症で最も多いです。体調不良や睡眠不足がきっかけとなりやすいです。

★症状:自覚症状は悪寒、めまい、脱力感で、
他覚症状は血圧低下、顔面蒼白、徐脈(想定よりも遅い心拍数)、冷汗、嘔吐、意識レベルの低下

★原因:歯科治療に対する不安、恐怖、歯科治療時の痛み刺激

★治療:水平位、酸素吸入、下肢挙上、輸液(水分や電解質などを点滴静注により投与する治療法)、保温、昇圧薬投与

 

《過換気症候群》
呼吸数と換気量が増加し、血中の炭酸ガス量が減少して、さまざまな症状を示す。若い女性に比較的多い。

★症状:自覚症状は呼吸困難感、空気飢餓感(空気が吸い込めないような苦しさ)、手足や口周囲の痺れ感、めまい、興奮、不安で、他覚症状は血圧正常、頻脈(正常よりも脈が速くなること)、過換気、四肢の強直性痙攣、助産師の手つき(手先をすぼめていることが特徴的な手つき)

★原因:歯科治療に対する不安、恐怖、歯科治療時の痛み刺激

★治療:息こらえ( 大きく息を吸い込んで、力みながら10秒以上息をこらえる)、呼気の再吸入、ベンゾジアゼピン系薬物の静脈注射

 

《薬物アレルギー》
薬物に対するアレルギー反応。

★症状:自覚症状は悪寒、悪心、めまい、脱力感で、他覚症状は血圧低下、頻脈、冷汗、嘔吐、意識レベル低下、皮膚症状。

★原因:薬物に対するアレルギー反応

★治療:水平位、酸素吸入、大量輸液、抗アレルギー薬投与

 

《誤飲及び誤嚥》
誤飲は飲むべきではないものを飲むことで、異物は食道か胃に存在する。
誤嚥は飲み込み損ねることで、異物は喉頭から気管や、気管支に存在する。

★症状:誤飲は嚥下時に違和感や、喉の痛みを自覚することがある。
誤嚥は異物が喉頭と気管にあるときは咳が出るが、気管支に入ってしまうと咳が出なくなってしまう。

★治療:誤飲はほとんどの場合異物は便とともに排泄される。先の鋭い異物は摘出しなければならないこともある。
誤嚥は異物は全て摘出しなければならない。放置すると肺炎を起こしてしまう。

 

このように、歯科治療時における全身的な偶発症はいろいろと存在します🦷
歯科治療に対する不安や恐怖で起こってしまうものもあるため、治療の際など心配なことがあれば、いつでも気軽にお声がけください🌟