みなさん、こんにちは!
歯科衛生士の佐藤です☺️
2月ですがこの冬1番くらい寒い日もありましたね❄️
風も強く、体調を崩す方も多いようなのでみなさん暖かくして過ごしましょう🧥
さて、今回は、『喫煙と歯周病』についてお話ししていきたいと思います!
《喫煙が口腔内に与える影響》
タバコを吸っていると、歯肉の腫れや出血が見た目以上に抑えられて、自分で歯周病に気付くのが遅くなってしまいます🚬
喫煙することによって口腔内に及ぼす影響は、主に4つあります。
★1つ目は、ニコチンの血管収縮作用です。
タバコの煙に含まれている一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げ、ニコチンは一種の神経毒で血管収縮の働きがあるため、身体が酸欠、栄養不足の状態になります。
★2つ目は、歯肉の繊維化です。
ニコチンは血管収縮の作用があるため、喫煙をしていると血行が悪くなり、歯肉が炎症を起こしていても出血や歯肉の腫れが現れにくくなり、歯周病の発見が遅れます。
★3つ目は、白血球機能の抑制です。
ニコチンは身体を守ってくれる免疫機能も低下させるため、歯周病だけでなくさまざまな病気の抵抗力が落ちたり、アレルギーの引き金になったりします。
★4つ目は、歯肉収縮機能の低下です。
ニコチンは、身体が傷を治そうとする細胞(線維芽細胞)の働きまで抑えてしまうため、手術後の治りも遅くなります。
また、タバコを吸っていることによってつくヤニは歯の表面に残るため、歯の表面がザラザラして菌や汚れつきやすくなるのはもちろんのこと、いつまでも口腔内や歯肉にニコチンが染み出し続けることになります…
《歯周病治療に重要な喫煙》
喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病治療の効果が低いことも問題とされていて、処置後の治りも良くないといわれています。
日本歯周病学会では、喫煙は歯周病の予防や治療の妨げになるため、歯磨きや歯石除去を基本に喫煙者の歯周治療には禁煙が必要だとしています。
禁煙すると歯肉の状態が回復し、免疫や細胞の働きが高まるため、歯周病のリスクが低下し治療効果が上がることが明らかになっています。
歯周病がある程度進行していても禁煙は有効であるため、禁煙の実行に遅いことはありません。
また、禁煙をすると歯周病のかかりやすさは4割も減り、肺癌になる危険性も下がります。
歯肉をもとのきれいなピンク色に戻す、味覚を正常にして美味しく食事をする、受動喫煙を防いで大切な人の健康を守る利点もあります。
このように、喫煙は口腔内だけでなく身体にも害を及ぼしていることがわかります。
タバコは電子タバコなら大丈夫だと思っている方もいるようですが、販売されてからまだ年月が経っていなく研究が進んでいないため、電子タバコには紙タバコと違う有害物質が含まれていると考えられています。
自身の健康のためにも禁煙を行い、丈夫な身体をつくっていきましょう🌟