みなさん、こんにちは!
歯科衛生士の佐藤です☺️
9月になり、朝や夜は涼しい日が増えてきましたね😌
日中との寒暖差もあるため、体調を崩さないように気をつけて過ごしましょう🌟
さて、今回は、前回の続きで『知覚過敏の治療法と予防法』についてお話ししていきたいと思います!
《知覚過敏の治療法》
①再石灰化を促す
知覚過敏は、軽度であれば期間が経過すると自然に消失することもあります。これは、象牙質の露出部において、唾液や歯磨き剤の再石灰化成分により象牙質の微細な空隙が封鎖されてくるためと考えられます。
再石灰化の逆の脱灰(歯の表面のエナメル質からカルシウムやリン酸が溶け出すこと)が起こると、知覚過敏が悪化してしまうこともあります。知覚過敏の改善にも、歯磨きの習慣はとても大切です。
②歯の神経の興奮を抑える
知覚過敏は歯の神経が刺激を受け、痛いという信号を中枢に送ることで痛みを感じるため、痛みの感覚を送らせないよう神経を興奮させない治療法もあります。
これは歯の神経の周囲をカリウムイオンが多く取り巻いていると神経の細胞が興奮しにくくなるため、実際歯磨き剤に硝酸カリウムを含ませ継続して使うと、知覚過敏の改善効果があることがたしかめられています。
③象牙質の露出部の内部の空隙を封鎖する
露出した象牙質の内部の小さな空隙を歯と同じような成分の結晶や、その他さまざまな物質で封鎖することにより、知覚過敏を治すことができます。
歯科医院で材料を塗布したり、歯磨き剤で結晶の形成を促進する成分を含む物を使うことで、知覚過敏を和らげたり、一時的になくすことができます。
④象牙質の露出部を被う
知覚過敏のある象牙質表面を被膜で覆うことで知覚過敏をなくすこともできます。
接着剤を用いて樹脂による薄い皮膜を形成することで症状をなくすことができます。
⑤神経を取り除く
痛みの時間が長いときや強いときは、歯の神経に炎症が起きていることが疑われます。
生活に支障が出るようであれば、歯の神経を取る治療を行うこともあります。
《知覚過敏の予防法》
知覚過敏の確実な予防法はありません。
加齢により歯肉が退縮することなどは避けることができないため、象牙質の露出を少しでも減らせるよう、歯周病の予防に努めたり、圧が強いなどの不適切な歯磨きをしないことが大切です。
また、プラークの付着した状態が長く続けば歯の表面が酸により溶け、知覚過敏が起きやすくりなります。この場合、むし歯も進行しやすくなってしまうため、毎日の適切な歯みがきが大切になります。
このように、歯周病やむし歯を予防することは、知覚過敏の予防にもつながることがわかります!
毎日の歯磨きや定期的な歯科医院の受診で健康な口腔内を保ちましょう✨
